ここだけはチェック!マネーセミナーの見分けポイント

近年の流れとして喜ばしいことの1つといえば「お金を知りましょう」です。
私自身が、お金に興味を持った小さなきっかけで自分自身の人生を歩けるようになったので、この流れは嬉しいです。

資産やお金を殖やすことは、誰からか何かを奪う話しではありません。
競う話しでもないはずです。
そこがビジネスとの大きな違いなので、携わっていて気持ち良い点です。

ただ、どんな流れの中で生命保険を提案されたのか、どんな仕組みの中で将来のお金の用意の仕方を組んでもらったのか?
ここによって、大きく結果が変わることがあります。

そのひとつ。
今回は、マネーセミナーの仕組みと流れを知ってもらう話しです。

マネーセミナーを見分けて、私のセミナーではなくても、きちんとした仕組みで開かれているセミナーに参加してお金のことは整えてほしいと思っています。
マネーセミナーは仕組みを理解することで『情報と戦略トーク』の聞き分けができます。
そもそも違うセミナーを探し直そうともします。

つまり、判断と行動に良い影響が出るんです。

 

主催者をチェック!

マネーセミナーは主催者をチェックするだけで、そのセミナーの良し悪しが分かります。
セミナーの目的と背景、仕組みが見えるからです。

主催者が生命保険会社、もしくはファイナンシャルプランニング事務所のマネーセミナーを選ぶことをオススメします。

何も、私がファイナンシャルプランニング事務所の人間だからではありません。
きちんと理由がありますからね。

どんな主催者に気を付けたらいいの?

さすがに詳しくは書けませんが、この一言。
保険販売部門を持ったお金の専門家ではない会社が主催しているセミナーです。
クレジットカード会社、通信販売会社、住宅販売会社などなど・・・

なんで気を付けなきゃいけないの?

それは、主催者が提携している限られた保険プランにお客様を契約してもらうことを目的とした催しだからです。

それって、当たり前なんじゃないの?

そうですね。
主催会社が自社社員をセミナー講師に立てて、お客様の接客対応もすべて自社社員が行なうなら良いと思います。
お客様に誤解が起きにくいので良いと思っています。

どんな誤解?

まずは今回、私が気を付けてほしいと言いたいマネーセミナーの構成を説明します。

主催者:生命保険会社以外
・講師:保険代理店やファイナンシャルプランナー(FP)事務所
※生命保険会社10社以上は扱える
・個別相談や接客対応:講師を務める会社の社員

気付きにくい誤解が起きやすい理由は、セミナー講師も接客も10社を超える保険会社の保険商品を取り扱う会社の人間が対応してくれることです。
それだけ多くの生命保険会社の保険商品を扱っていると、提案された保険プランはあたかも、その会社が取り扱えるすべての保険商品を比較検討のうえで、ベストなプランを組み上げてもらえたように思うじゃないですか?

それが誤解です。
思い込みという脳の勝手な判断です。
決してベストプランとは言いきれない実態があります。

主催会社が取り扱っている保険商品で保険プランを組み上げて、お客様に提案しています。
それが、講師に呼ばれた会社の役目だからです。

 

目的・背景・仕組みを解説

ちょっと冷静に目的・背景・仕組みを見てみましょうか。

主催会社は自社利益のために、説得力のある講師をわざわざ呼んでいます。
その信頼を利用するために、接客も講師の企業にお願いしています。

この『他社である』ことに心理効果があるんです。
とても親切で公正な対応のようにお客様は受け取ります。

人の心理は、自身が安心できる状況に解釈しようと働くからです。
疑う人も、疑うことが自分の安心に繋がるから疑うんですよ。

マネーセミナーの目的は、主催会社が取り扱う保険商品で組み上げたプランであることは分かりましたね。
では次に、背景を見てみましょう。

主催会社になるのは、CMやメディアで耳にしたことのある認知度の高い会社や資本力がある会社が多いんです。

主催会社の得意なことは、お客様を集めること。
資本力もありますから広告媒体を使えます。

生命保険は、ストックビジネスといわれる『放って置いても生命保険会社から報酬が継続的に入ってくる商材』です。
だから、企業としては広告を使ってでも生命保険は取り扱いたい商材なんです。

背景の理解として次は、主催会社の苦手なことも知りましょうか。

苦手なことは、自社社員ではお金の知識や接客経験が乏しいので成約までお客様を導けないことです。
いわゆる、クロージングトークが出来ないんです。
成約までの接客の代行を講師が務める企業にお願いしたいんです。

最後に、仕組み(お金の流れ)を見てみましょう。

最初から最後まで接客したのが講師を務めた企業の人間だとしても、契約書上では生命保険会社にお客様を繋いだ(成約した)のは主催会社です。
主催会社には生命保険会社からコミッションが入るから、主催会社から講師企業へ成約のキックバックを渡しているので協力関係が保たれています。

ビジネスで最も大変なのは、集客です。
どんなに接客が上手でも、それは実際に会ってみて知れること。
そもそも名も知れれていないFP事務所がマネーセミナーを主催しても本当に安心できて価値のあるセミナー内容なのかが不安になって、参加してもらえません。

背景と仕組みからも分かるように、需要と供給が合致しているんです。
だから、お仕事を一緒に組んでするんですよね。

 

セミナー内容の注意点

「そんなにダメな保険商品なんて無いでしょ?」

そうですね。
金融庁のチェックの元、商品として世に出ているのですから、はじめから人を騙すような保険商品はありません。

問題は、その保険商品の特性を理解しないまま契約に至ることや、比較検討の仕方を知らないことだと思うんです。

相談される中で多いものは、将来のお金のアドバイスです。
「健康がずっと続いた時にお金が戻ってくるのか?」
「将来、払ったお金よりも殖えていたらイイな」

そうした要望ですと、積み立て商品を提案されるでしょう。

『外貨建て保険』
これは、名前の響きと実態を確認してから契約してください。

何のために外貨で積み立てをしているのか?

その目的は、2つです。
ひとつは、誰もが望んでいる将来の老後資金の一部。
もうひとつは、インフレ対策です。円の価値が下がった時のリスク軽減。

この目的意識を持たれている方と、そうでない方に分かれるからこそ、どの方にも意識してほしいと思います。
2つめの目的であるインフレ対策になっていない外貨建て保険は、幾つもあります。

見分け方は、毎月の保険料が変わるかどうか。
為替レート(ドルなら、その月が1ドル何円か?)で、保険料が変わる商品プランは、インフレ対策になっていない生命保険商品です。

ドルコスト平均法の利点を活かせていないからインフレ対策になっていないのです。
毎月の積み立て保険の金額(保険料)が為替レートで変動するものには、気を付けてください。

その他には、保険料相場は高いけれど病気や入院で使わなかった分の保険料が全額戻ってくる生命保険商品もあります。

お金が返ってくることが目的なのか、お金が殖えて返ってきてほしいのか。
ご自身の中で保険の目的を、しっかりと決めてから検討してみましょう。

「損したくない。」が、いつしか「殖えなくても良い。」になっている保険設計になっているケースも見ますね。
殖えないことを説明すると「認識していたものと違う!」と驚くお客様が多いことに、私が驚きます。

資産運用も生命保険も、比較しないことほど怖いものはないと思います。
広い視野を持つには、保険商品以外でも積み立てていけるものを知っていくと良いと思います。

本人運用の道です。
こう聞くと日々、値動きのチェックをしなければいけないようなイメージを持つ方がいます。
そういった運用は、『投資』ではなく『ギャンブル』です。

本当の投資とは、激しい値動きに一喜一憂しなくて良い資産運用の設計を言うんです。
安心して、世界中の方が小学校から学び実践している資産運用に取り組んでください。

 

まとめ

保険販売部門を持つ会社が主催者で、他の会社が講師を務めるセミナーには注意。 主催会社ではない講師が個別相談や接客にまで応じる場合、対応する会社が取り扱う全保険商品の中からのベストプランとは限らないという心構えを。 とても限られた生命保険商品でプランを組み上げられてしまう可能性が高いです。 保険代理店は、自社で取り扱う生命保険プランの案内をするお仕事。 本来のファイナンシャルプランナーとしての役割ではありません。 ファイナンシャルプランナーとは、あらゆる金融商品の分野において視野を広く持ち、誠実な対応とプラン設計を行う役割が本来の姿です。 個人経営だからと言って≪独立系FP事務所だから安心≫もないです。 お客様として「将来のお金についてアドバイスを。」と言われた時に、保険の積み立て(外貨建て保険か変額保険)しか提案されないのは確実におかしいと思ってください。 それを売るための理論武装でしかありませんから。
セミナーも全く同じです。
その商品自体が悪いわけではありません。
その枠しかないと思わせる『その人』が悪いと断言しているに他ならないだけです。 保険代理店の得意な分野である『取り扱う複数社の生命保険商品の中で、適切な生命保険プランを組み立てること』に期待を集中してください。
生命保険だけで老後資金を作り上げようとすることだけは、ファイナンシャルプランナーとしてストップを掛けさせて頂きます。 保険の本来の役割は、万が一が起きた際に手元にお金がなくても支援してくれることです。 保険契約は、その支援をもらえる『権利を買う』行為です。 金融商品は、いろいろなカテゴリーのものがあります。 それぞれに役割があることも知ってください。 きちんと、その商品にお金を払う意味や価値、期待している効果から目を離さないでください。

いろいろとハッキリと申し上げましたが、切に願うこと。
自分の足で生きていける自分自身を作っていける暮らし方をしてほしい。

ファイナンシャルプランナーの私のお仕事は、その基盤づくりのお手伝いをすることです。
ご相談、お問い合わせ、お待ちしております。

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